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2012/03/31

母へ

私が感動したお話です

 

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母へ

 

私を産むまでずっと父の暴力に苦しんでいて

私が産まれた時、あなたは泣きながら喜んでくれました

私が一歳の誕生日に、借金を抱えたまま父が亡くなりました

あなたは借金を返すために昼はパート夜は居酒屋で仕事の毎日でした

保育園のとき遠足のおやつは雑穀のおはぎでした

小学校の給食費を払えない月もありました

修学旅行のおみやげはご当地キーホルダーだけでした

中学の制服は親戚のおさがりでした

高校のお弁当はいつもご飯に梅干しと海苔でした

無理を承知で大学行きたいと頼んだ時、あなたは反論しませんでした

ごみ処理場から捨てる予定の参考書をもらいに行きました

お金がかかるから私立は受けられず、国立専願受験でした

センター試験の前日には初めて特上寿司を食べさせてくれました

センター試験に失敗したけど、あなたは最後まで諦めないよう励ましてくれました

前期に落ちて、一度私は自殺しかけました

あなたは怒ることもなく、

ずっと私に謝り続けていました

私もあなたにずっと謝り続けました

そして私は気持ちを切り替えて

その後頑張って勉強して、なんとか後期に合格することが出来ました

あなたはずっと

「おめでとう、おめでとう」と泣き続けてくれました

でもあなたは入学の準備の時に急に倒れて病院に運ばれました

医者が、癌が全身に転移していて、これから一週間が峠だと告げました

私がただただ泣き続けている時にあなたは

「この体の傷や癌の一つ一つがあなたを育てあげた立派な勲章なのよ」

と微笑みながら言いました

あなたは最後まで泣くことも苦しむこともなく、

静かにこの世を去りました

今、私は医者になるために毎日一生懸命に勉強していますよ

あなたの命を奪った癌に苦しむ人々を治療して助けたいから

私が育った環境は決して恵まれてはいなかったけれど、

あなたに生まれ、

育てられて本当によかったよ

ありがとう、お母さん

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*olieve*

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